東立製作所は、ステンレスの深絞り加工に特化した製品を製造しています。深絞り加工とは、一枚の板を叩いてへこませコップのような形状にする金属の加工方法。材料に力を加えて変形させ、力を取り除いた後も変形が残る材料の性質を利用し、特定の形状・寸法にする塑性加工を活かした技術です。
製品の特徴はステンレスをたたき出す工程で、素材がさらに硬くなること。
傷が付きにくく錆びないため、過酷な環境にも耐える優れた製品を生みだすことができます。
また、板を巻いて円筒形にしてつなぎ合わせるのとは違い、つなぎ目のない完全なシームレス。
そのため耐久性においても、優れた品質を維持することができます。
一般的には単3電池の外側のカバーなどで使われる技術ですが、東立製作所が主力としている製品は電磁弁。
電磁弁とは電磁石と弁を組合わせたもので、電気のオン・オフによって空気や水などの流体を止めたり流したりする部品です。
電磁弁の用途は多岐にわたり、家庭や事務所などで使用されている電化製品はもちろん、科学の最先端で使用される精密機器などで大切な役割を担っています。
現在、国内はもちろん国際的に高い信頼を得ている東立製作所のステンレス深絞り加工技術ですが、その精度を保つことは簡単ではありません。
同じ機械を用いてマニュアルどおりに操作しても、同じ製品ができるとは限らないからです。
気温や湿度の違いはもちろん、一度に何千個という製品を作り続けていると、製造途中で品質が変わってしまうこともあります。
そこで大切になるのが人の技能です。高い精度を保つためには、ステンレスの質感や表面の色、作業中の音などを総合的に捉えて判断することが必要不可欠。
作業者の感じ方の違いや経験則が決め手となる、緻密な作業になります。
デジタル化が進む今日でも、データ化することのできない職人技です。
1000分の1ミリ単位にこだわるのは、お客様が製造する製品に大きな影響を及ぼすからでもあります。
例えば、医療器具。人口透析に使用するポンプ部品を製造しており、不具合が生じると人の命に関わります。
また、世界的に提唱されているSDGs(持続可能な開発目標)。
そこで注目されている水素エネルギーの開発にも、高い精度を持つ深絞りの技術が求められます。
水素は爆発する危険があるため、使用する部品には防爆性の高いシームレス加工が最適です。
その安全性をより高めるには、表面の状態を均一に仕上げることが重要になるのです。
さらに、耐久性が高く長期間の使用に耐えるステンレスは、ゴミの削減にも効果を発揮します。
日常的な電化製品から、医療、エネルギー、さらに宇宙開発の分野でも東立製作所の製品は使用されています。
これからも、お客様にご満足いただける「東立ブランド」の製品を作り続けたいと考えています。
主要業務
各種金属深絞り及び、超深絞り加工
取扱材質
ステンレス / チタン / インコネル / 非鉄等
製造品目
○自動車部品 ○電池ケース ○電子通信部品 ○化学医療機器
○電磁弁部品 ○感熱用外管、センサー部品 ○ベローズ基本管 ○その他産業用機器部品
設 備
能 力
台 数
トランスファープレス
160t
100t
65t
60t
50t
45t
1台
1台
5台
1台
1台
4台
単能プレス
5t / 12t / 15t
30t / 35t / 45t / 50t
70t / 110t
2台
15台
6台
CNC旋盤
1台
自動洗浄機
炭化水素系溶剤使用
2台
光輝連続焼鈍炉
純水素ガス雰囲気
1台
ベンチレース
15台
トランスファープレスは自動化されたプレス機械で、連続した絞り加工を可能にし、コストパフォーマンスをさらにアップしました。
光輝連続熱処理システムは無酸化焼鈍を可能にし、加工精度の向上 に威力を発揮しています。
洗浄システムは代替フロン対応で、環境に配慮した洗浄をしています。新しく洗浄機を導入したことによって、製品の質が向上しました。
深絞り加工部品は、工程が多い為、品質管理課が製作現場及び技術課との連携を取りながら、徹底した品質検査をおこなっています。
名 称
台 数
投影機
2台
硬度計
1台
偏心検査機
1台
名 称
台 数
フライス盤
1台
コンターマシン
1台
平面研削盤
1台
円筒研削盤
1台
旋盤
1台
水平ハンドソー
1台
〒311-3123 茨城県東茨城郡茨城町若宮264-10
TEL.029-306-8200 (代) / FAX.029-293-8745
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